#4 続・ラップという言葉の紡ぎ方
音楽のお話。
※よければコチラと併せてどうぞ
前回に続きHIPHOPの側面から。
1997年結成、札幌発のヒップホップグループ。
ILL-BOSSTINO、DJ DYE、トラックメイカーのO.N.O三人からなるヒップホップ界のレジェンド。
緻密に打ち込まれたトラックとオーバーフローしそうになるくらいのリリックの濃さに初めて触れた時、「自分はどんだけ薄っぺらい生き方してたんだ」と頭をカチ割られる感覚に陥った。
ヒップホップって結局何ぞ?と聞かれたら
トラックに伝えたいメッセージや、頭と心底からひねり出したライム・言葉遊びを乗せてぶつけるプラットフォームだと思う。
THA BLUE HERBはその濃さが尋常じゃない。
ひたすら煮込まれた豚骨スープ、こねくり回されたパン生地のような。
一曲一曲が脳が追いつかない情報量の多さで圧倒される、その中の一節だけでも解釈が及んだ時の心地よさ。
そういうところに憧憬、ある意味畏怖に似た感情を毎回抱かずにはいられない。
社会的な事に対する切り込み方、物語の語り方がエグい。
一昨年リリースされたセルフタイトルのアルバム、30曲を聴き終わる頃に先に書いた情報量の波が一つに集まってきた時の身体と脳の震えは今でもハッキリと覚えている。
聴きやすい音楽に手を出しがちだし、売れるのはそういう音楽だと思う。(もちろん筆者も好きで聴く)
それでも時々正面切って音楽と向き合いたい時もある。
THA BLUE HERBはそういう音。
いい加減な自分のケツを蹴り上げて背筋正してくれる優しさ。
"草かんむり"に"言葉"と"音"で「ブルーハーブ」
カッコよすぎるだろ。
「別れることで完成するのさ」
初めて見た時ドラマ見てるのかと思うくらいドンピシャで降ってくる雨とBOSS氏の言葉で涙が止まらなくなった。
何かささくれそうになったり嫌な事抱えて辛いときはこれを観る。
常に頭の中にぐるぐるしている考えの遣り場をどうしたらいいか、アウトプットが拙いからラッパーの方々にいろんな憧れを抱くのかな。
何か堅苦しくなってしまった。もう少しラフにいきたい。
それでも好きな物事には真摯でありたいなと思う。
ラップという言葉の紡ぎ方が教えてくれたことはあまりにもデカかったというお話でした。
深夜の真面目トーンでお送りしたので次のお題はしょうもないことにしよう。
んじゃまた。