#16 なりゆきで北海道へ行ってきた話-小樽~札幌最終夜~帰り道編-
12.03
ひたすら食べて歩きを続けて三日目。
どうしても行きたいところがあったので一路小樽を目指す。
海のそばだったり街並みはどことなく熱海や清水を思い返す風情。いいじゃないの。
雪解けの水たまりを歩きながら少し歩くと
小樽運河。
早い時間で人もまばらでゆったりしていた。
レンガ造りの建物が立ち並んで趣あって良いところだった。
運河の逆側から。
ふらふら歩き小樽での目的地小樽オルゴール堂へ。
ガラじゃないとか言われるかもしれないけどオルゴールとか大好きなんだ。
幸せな空間だった。
小樽もゆっくり腰据えて周ってみたいなと思った次第。
心癒され札幌へ戻る。
赤レンガはいつだって心動かされる。
札幌へ戻ってからはこちらに住む友人と時間が合ったのでお昼をご一緒してもらったり、積もる話をしたり。
一人旅は気楽だけど、やっぱりふと寂しくなるから人と話すのは大事。
美味しい寿司はいくらでも食べたい。
最終日いい思い出もできて素敵な時間だった。
12.04
お腹も心も満たされあとは帰るだけ。
一路新千歳空港へ…と思ったらラーメン食べてないじゃん!
というわけで空港に着いて朝ご飯は札幌ラーメン。
普段あまり食べる機会がないけど味噌ラーメンも美味しい。
案外あっさりイケるものなんだね。
締めはおすすめしてもらったきのとやのソフトクリーム。
ソフトクリームの概念が変わる衝撃、ねっとり濃厚後味スッキリ。
来た時より少し重たくなったカバンと身体を飛行機に委ね無事帰宅。
ほぼ突発なりゆき任せな三泊四日の旅だったけど、思い返して行ってよかったなと。
さすがに強行日程だった感も否めないので、今度行くときは各地に腰を据えてゆっくりいろんな所を見に行ってみたい。
これをカタカタしながら早くも北海道へ帰りたくなっている。
旅のお話は今回で終わり。
#15 なりゆきで北海道へ行ってきた話-函館~札幌編-
12.02
満腹感が残る中起床。
市場で海鮮丼でも食べて札幌へ向かおうかな~とホテルをチェックアウトして3秒後。
…さっぶ!!
なぁんで吹雪いてるんですか…
歩き慣れない雪国で怪我したくねぇと思いまっすぐ札幌を目指すことに。
函館から室蘭辺りまではひたすら吹雪の中を走り。
途中牧場でお馬さんが草を食む牧歌的な眺めも楽しみつつ。
特急に四時間揺られたどり着いたるは。
初めまして札幌。
このご時世、駅の各ホームに喫煙所があるのがスモーカーには優しい街だと感謝しながら一服。
しんしんと降る雪が関東でたまに降るベタついたものではないことにワクワクしながら、冷えた身体に染みるお昼を食べたいと思い
スープカレーを一杯。
温まる超えて汗だく、代謝の高まりを感じる。
札幌での寝床。やっぱりシングルルームがホッとする。
早めにチェックインできたのと電車に揺られ続けた疲れもあって小一時間ひと休み。
もぞもぞ起きて周囲を散策。
ベタだけど時計台。
このあたりでスニーカーで来て雪道をナメていたことを若干後悔。
でもちょうどこの日雪が降ったと聞きいい洗礼受けられてよかったかなと。
そうこうしていたら夕飯時。
ジンギスカンは外せないでしょう。
※焼き始めてから夢中で食べてしまい焼く前の写真でご容赦をば。
ラム肉は臭いイメージがあったけど、イヤな匂いではなくクセになる香り。
肉から出た脂で焼けた玉ネギもまた美味しかった。
翌朝までゲップがラムだったくらいパンチがあって回復。
お腹も満たされすすきのをふらふら。
ベタだけどニッカの大看板もパシャリ。
この後宿へ戻り泥のように眠る。
次回は小樽へ足を伸ばすところから。
#14 なりゆきで北海道へ行ってきた話-函館編-
12.01
慣れない枕に悩まされることもなく起床。
ホテルから送迎バスが出ていたのでそれに飛び乗り空港を目指す。
この時点で年甲斐もなくそわそわしている辺りおのぼりさん丸出しで少し気恥ずかしい。
空港へ着き保安検査やらを済ませて搭乗口へ。
外タレごっこでもしようと思ったけど視聴率ゼロなので一旦落ち着く
あいにくの天気
気付いたら出発時刻も近付きいざ搭乗。
「窓際なのは嬉しいけれど、エンジン吹っ飛んだら真っ先にアレな席じゃね?」
雨雲の中を揺られたり雲海の上を飛んでいる様はなかなか気持ちよかった。
機内で飲めるスカイタイム(ももとぶどう)。
これ美味しいから普通に買えないかな。
早起きと数年ぶりに乗った飛行機のテンションに疲れうとうとしているうちに
は~るばる来たぜ函館~
この日は思っていたより寒くなかったので少し安心。
バスに乗りまず一路目指すは
五稜郭。
歴史好きとしては外せなかったところ。
本当に星型になってんだーへーみたいな語彙力も何もない感想をよぎらせつつ
せっかくなので土方さんと記念撮影、こういうのができるからARもいいものだ。
五稜郭タワーからの眺めを楽しんだ後、中央に見える箱館奉行所まで歩いてみることに。
この頃には風も強まり雪混じりの雨、ちょっと休みたい。
2010年に復元されたとのことで見学してみることに。
接見に使われたお部屋。奥から壱之間、弐之間、参之間、四之間と序列が高いそう。
板張りの廊下と部屋の間に畳廊下。
こういう模型って何歳になっても心躍る。
いいタイミングでお昼になったので五稜郭斜向いにあるラッキーピエロで腹ごしらえ。
ちょくちょく話に聞いていて行ってみたかった。
佇まいから楽しい。
初見なので鉄板と言われているチャイニーズチキンバーガーセット。
食べごたえあって美味しかった。
ポテトにミートソースとチーズがかかっているのも良い。あとマグカップに入っているのもかわいい。
路面電車の中で見かけたご夫婦が「お昼ラッキーピエロにしようか」と話すくらい地元の方も好きなんだなぁと。
見るメニュー全部美味しそうだったのでまた来たい。
ここで悲報。
今回函館で一番楽しみにしていた函館山へ行くロープウェイが運行中止とのこと。
…こんな横殴りの風じゃあ仕方ないよね。
夜景見てみたかったなあ…
仕方がないと未練を抱えて路面電車に揺られ八幡坂へ。
広島にせよ路面電車が走る街は風情があって好き。
登って
坂の上から海が見下ろせる眺めはどうしてこんなにノスタルジックで心動くのだろう。
教会が立ち並んでいたりどことなく横浜の元町を思い浮かばせる街並みで良いところだった。
ベイエリアの赤レンガ群をふらり。
流石に歩き疲れたのでこの日の宿へチェックイン。
…???
ドアを開けた瞬間変な声が出た。
「あっれー?お一人様なのにベッドが二つ??誰か連れてきちゃったのか??」
聞いたところシングルの部屋の方が空いていなくてやむを得ずとのこと。
いやさ、広いのはありがたいんだけど持て余すわ!
借りてきた猫状態でほぼソファで過ごしていた。
日が暮れるのが早いもので、16時を過ぎたら辺りは真っ暗。
ひと休みを経て夕飯求めてふらふらと。
いい感じの横丁に迷い込み見つけた居酒屋さんへピットイン。
「お酒飲めないならご飯食べてって~」と優しいお言葉に甘えてイカ刺しと山わさび丼。
この山わさび丼がまた強烈で脳天突き抜けるくらいツーンときて疲れが吹き飛んだ。
人も食事も良くてこの時点で函館が大好きになっていた。ごちそうさまでした。
夜食のやきとり弁当を食べて初日から満たされ泥のように眠る。
次回は札幌へ移ってからのお話。
#13 なりゆきで北海道へ行ってきた話-前乗り編-
時世も落ち着きを見せ始めた落ち着いた11月初めのこと。
何の前触れもなくふと「あ、旅行したい」と思い立ち旅行会社へ。
思い切って北海道へ行ってみたいとザックリした希望を片手にコーディネーターのお姉さんとあーだこーだ。
旅行するときは一人で行くことがほとんどで、
・行き帰りの足
・シャワーが浴びれて寝られる宿
この二つだけ抑えてあとは現地でなりゆき任せ。
そうこうしているうちに函館で一泊、札幌で二泊という行程を組んでもらい胸躍らせながら迎えた出発前日。
…天気予報見たら朝イチ空港向かう時間土砂降りやんけ。
さすがに旅の始まりから出鼻をくじかれたくない、そう思い急遽空港近くのホテルへ前乗り決行。
ふと入ったホテル近くの中華そばが美味しかった。
あれこれ調べるより何となくで入ったところほど当たり説を唱えたい。
「あー前職で出張ホテル生活していたときのこと思い出す」
このあと朝まで土砂降りだったので前乗りして正解だった。
「そこはボディソープと言わんのかい」
最近のビジネスホテルは加湿器や空気清浄機が置いてあったり身体に優しいところが増えてきたんだなと。ありがたい。
そんなこんなしているうちに翌朝も早いので就寝。
次回は羽田~函館に着いてからの道中を。
#10 否が応でも向き合わされる時もあるというお話
トレンドに懐かしい名前を見たので。
初めて聴いた時のこと。
リリックと突き刺すような歌い方、この歌が、言葉が刺さり過ぎてMOROHAが嫌いになった。
思い返すとまだ青臭いガキだったんだろう。(今でもまだガキだけど)
それきりMOROHAを聴かなくなって8年、自虐でもなくお世辞にも真っ当に生きてきたとは言えない三十路に片脚突っ込んだ身になると受け取り方が変わった。
横っ面を思い切り叩かれて、「立て、前を向け、歩け」と言われているような感じ。
優しさと甘さは違う、そんなことを思わされた。
努力は裏切らないのではなく、努力を裏切らないように生きようと思わせてくれた。
真摯過ぎて時に目を背けたくなるけれど、否が応でも向き合わされて目を逸らせなくなる音楽ってこういう音なんだと思う。
青臭かった頃の記憶がフラッシュバックしたので書き捨て。
んじゃまた。
#9 最近聴いている曲を並べる回
ゴミ捨て場のような書き捨てが先陣切っているのもよろしくないので、最近よく聴いている曲をただただ並べていこうというお話。
・Flaw In The Design/Eupholks・Charlotte is Mine
何も考えずスッと入ってくる。
・CHICKEN/CARD
天気がいいお昼ぐらいに聴きたい。
・エゴサーチ/And Protector
ずっと前にライブを見てから思い出したように聴きたくなる。かっこいい。
・TAG LIFE/RING MY HELL
オムニバスに入っていた曲を聴いてから刺さりっぱなし。解散が惜しい。
・
THE BEST OF ポストロック。厨二感満載なタイトルも相まって強くなった気持ちになる。
夜中に聴くと情緒がトリップする。
・こわれる/THE NOVEMBERS
こわれる。色んな意味で。
声からビジュアルからなぁちゃんがイケメン過ぎてオタクはどうかしそうだ。
・のびしろ/Creepy Nuts
全肯定兄ちゃんたちはいつだって優しい。
・初心LOVE/なにわ男子
キラッキラしている男子はおじさんにもちゃんと刺さっています。
ジャンルごちゃ混ぜで闇鍋みたいになった。
レビューとかそんな高尚なものは書けないので気になって聴いてくれたら何よりでございます。
んじゃまた。
#7 それは自転車の乗り方や泳ぎ方に似ていて
音楽、特にメロコアやパンクロックと呼ばれるジャンルが好きだという前置きをした上で少しだけ思い出に縋るお話。
テレビの歌番組で流れるような曲しか聴いていなかった中学生の頃、何気なくつけたMTVから流れてくるミュージックビデオを見て脳天に雷が落ちた。
「なんだこれっ!?」
デケデケとうるさいギターの音、バチバチ鳴るドラム、全てが新鮮で衝撃を受けた。
これがパンクロックとのファーストコンタクト。
その頃MONGOL800のMESSAGEというアルバムが話題になり、少しずつロックへの興味が芽を出しかけていたところに止めを刺された翌日、なけなしの小遣いを握りしめCDショップへ駆け込んだ。
それからというものの、学校から帰ってひたすらMTVとスペースシャワー、それとM-ON(当時はViewsicだったかな)に齧りつく日々。
お世辞にも勉強が得意と言えなかったので、地域の中の中な高校へ何となく進み、人付き合いを好まない性格と思春期特有のハスりを存分に発揮して悠々自適なぼっち高校生活を謳歌していた。
高校2年になった頃、また一つ転機が訪れる。
数少ない友人とたまたまゲームセンターへ行った。
友人がプレイするギターフリークスというコナミの音ゲーをぼんやり眺めていた時、そいつが選んだ曲のイントロを聴いた瞬間またあの雷が落ちた。
「なんじゃこりゃぁ!?」
パンクロックに目覚め、高校に入りいわゆるロキノン系と呼ばれるロックにようやく馴染んできたところに新たな出会い。
すぐさまゲームセンターを飛び出しCDショップへ走った。その時カバンを忘れて後で友人に届けてもらった恩はいまだに忘れていない。
家に帰ってCDラジカセの再生ボタンを押す時のあのワクワク感て何なんだろう。
バンドのホームページを開き、ライブ予定を見てみるとちょうど地元に来ることを知った。
当時はメール予約といって、バンドにメールを送りチケットを取り置きしてもらい、ライブハウスの受付でチケット代を払うというシステムが普通で、「本当に入れるんだろうか」という一抹の不安とワクワクを抱えてライブハウスへ足を運んだ。
ライブが始まり、全てが初めての体験だった。
耳がキーンとなるデッカイ音、人が人の上を転がるフロア、ステージから飛んでくる汗。
「ああ、CDで聴いていた曲が目の前で聴けるんだ」
「ライブってすげえな、ライブハウスって楽しいな」
そんなことを考えながら耳鳴りともみくちゃになってだるい足を引きずりながら家に帰り、泥のように眠りについた夜のことを今でもハッキリと思い出せる。
これがHOLSTEINというバンドとライブハウスとの出会い。
こうなると回りだしたオタク気質は止まることを知らず、インディーズバンドを漁る日々が始まった。
HAWAIIAN6、locofrank、dustbox、OVER ARM THROWとかもこの時期に知ったんだったかな。
どのバンドを聴いても、何をするわけでもなくぼんやりと過ごしていた高校生にとっては全てが新鮮で色鮮やかだった。
そしてルーツを辿りHi-STANDARDへ行き着いた。
当時はもう活動を止めていて、それでもSTAY GOLDを聴いた時のドキドキ感とワクワクは覚えている。
もうブリッジミュートとツービートで脳みそが一杯になっていた。
ハイスタと双璧を成して高校時代、はては今に至るまで自分の核になったバンド。
その時のロッキング・オンJAPANを読むとほぼ毎月BUMP OF CHICKEN、RADWIMPS、ASIAN KUNG-FU GENERATIONと並んでエルレの名前を見ていた。
ボーカルの細美武士氏の髪型を真似したり、せっせこ貯めたバイト代でSKULLSHITのTシャツを買いに渋谷の裏路地まで行ったり。
ツアーが発表されるたびチケットが取れずに歯痒い思いをしたり。
自分の中でヒーローだった。
結局2008年に活動休止するまで一度もライブを見に行けなかったんだけどね。
それから10年後、夢が叶ったお話はまた別の機会に。
多感な時期に出会った物って、大人になってもずっと好きなんだなと改めて思う。
AIR JAM 2011のSTAY GOLDも、2018年千葉マリンで聴いたSupernovaも、自転車の乗り方や泳ぎ方のように身体が覚えていた。
「ああ、あの時感じたワクワクだ」
いくつになっても忘れたくない気持ち。
これをカタカタしながらいろんなことを思い出した。
得も言われぬエモさってこういうことなのかな。
たまには思い出に縋り付きたくなる時もあるよねというお話でした。
んじゃまた。